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Act.1『出逢い』4
 

やれやれと言わんばかりに市川が息を吐き先程の問いを繰り返す。

「もう一度聞こう。何故、儂に会いに来た…」

これを聞き、狐はその問いに対する答えを探す。中々見つからないそれに彼は数秒悩み、答とも言えぬ結論を口にした。

「…アンタに会いたかった理由は……分からない…」

分からない?、市川は言葉を繰り返し首を傾げる。

「強いて言うなら…噂を聞いて…惹かれた。それ位かな…」
「興味本位というやつか…」
「そうかもね」

しかし…、興味本位で何と危険な事をするガキだろうか……。普通ならば狐が狼の前に進み出る等、狂気の沙汰…。喰い殺されても文句は言えぬ…というのに…。
この狐は異質だ。恐らく死を恐れていない危険な存在である。深く関わる前に離れた方が身の為か。

「そうかそうか…ならば興味はとっくに満たされただろう、ここからは儂のテリトリーだ。…さっさと住み処に帰るがいい…。これ以上付き纏うな…」


―喰らうぞ…?

脅しの言葉。そのままの意味に去る事を促すつもりだった。


しかし、異質が『はい、そうですか』と引き下がる訳もなかったのだ…―



‥…―続


───
あとがき書いてしまった獣耳…!(ざわ
狐と狼が好きな私がうっかりやらかしました(^ω^)えへ
これからどうぞ宜しくお願いしますm(_ _)m

2010.1.28

 

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あきゅろす。
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