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Act.V『2月14日』6
 

市川は入口付近まで先を引き、勢いよく狐の奥へと攻め入った。

「ひあぁッ!」

甘い悲鳴が上がり背が弓なりに反る。相当の快楽だったらしく半勃ち程度だった彼の性器は一気に昂ぶりその身を反り立たせた。チョコレートが潤滑油の役割を果たし、その後の律動はスムーズに行われる。

「あっ…ぁはッ、あぁ…」

途切れ途切れに息を漏らした赤木は己へと刻み付けられる快楽にその幼い身体を震わせていた。それが堪らなく市川を誘い彼の欲を駆り立てる。
互いに快楽の波に呑まれていた。中を何度も抉られ、最奥まで灼熱を突き入れられた赤木の性器はふるふると震えて透き通った滴を垂らす。

「市川さっ…もぉ…ぁあッ」

震える声に狼の肌が粟立ち思わず口角が上がった。苦しそうに息を吐く狐へと己の身体を添わせ、その小さな身体を包み込む。顔に手を這わせて自らの方を向かせれば噛み付くように唇を奪った。

「んふ、ぅッ…」

多少驚いた様な声を上げながらも赤木は咥内に侵入した市川の舌に己のを絡ませ、互いを啄みあう。混ざり合う唾液の最中にふわりとチョコレートの香りが掠めた。
それに触発され、絶頂へと促す市川の律動が速まる。先端が赤木の弱みを抉り始めると彼はぐぐもった悲鳴を上げ、がくがくとその身を震わせて一気に限界へ上り詰めた。

「ふっ、ぅ…ンんッ!!」

ぼたぼたという音と共にシーツに種が撒かれる。彼が達した際の締め付けに市川もまた、その内部へと精を注いだ。すれば赤木はうっとりとした表情で『あ…ぁあ…』と甘い声を漏らす。そして中に与えられた精気の心地好さに目を細め、それを堪能した。

「気持ち、い…」

快楽を口にした赤木に市川は喉を鳴らす。そして問いた。『足りたか…』と。それに狐はくすりと笑い答える。

「まだまだ足りないよ…市川さん」

それを聞き、狼はほくそ笑んだ。
薬の効果は既に消失していたが彼等は互いを貪り合う事を止めず己等の本性の如くに色欲を満たし合う。それは夜が更けて尚続けられバレンタインという日の夜に艶やかな記憶を刻み込んでいった―



‥…―了


───
あとがき
今更過ぎるよっ…!何だかんだでバレンタイン過ぎてるよ…!!そして、無駄に長いよっっ……!(バニッ)
書いてる途中に思った疑問

・薬(媚薬)盛られた割には理性がしっかりしてる市川さん
・獣耳&尾があるのかないのかはっきりしないお二人(※あります)
・大体本編でまだそんな関係じゃないよね←

うわあああっ!テラ残念っっ!!これじゃあ焼き土下座1050年だなっ!!!(訳分からん

2010.2.27

 

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