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黙れ変態。
 

今日は2月3日、俗にいう『節分』という日である。

―ピンポーン

自宅の呼び鈴が鳴る。
23時42分…、もう直ぐ深夜だというのに一体誰が訪ねて来たのか。
平山は一人思い当たる節があり玄関の扉を開けるのを躊躇する。

(まさか…)

そんな訳がない。そう自分に言い聞かせて勢いよく扉を開く。



その先にいたのはやはり彼だった。

「…こんな時間にどうしたんだよ、赤木」

恋人である。今日は来るという連絡がなかったのに何故?…サプライズというヤツだろうか。
平山は大きく溜息を吐き、赤木を招き入れた。2月故、外気が冷たい。赤木の白い肌も外の寒さを表すかのようにほんのりと赤く染まっていた。
バタン、と扉が閉まる。平山は上がる事を進めたのだが、赤木はここで良いと告げた。

「…で、何しに来たんだ?」
「ん、お前に渡したい物があってさ」

渡したい物?平山は訝しげな表情を浮かべ彼を見る。一体何を持ってきたというのだろうか…。
カサリと音がして、今更だが彼が持っていた紙袋に気付く。そこから取り出されたのはこの時期良く見かける物だった。

「…恵方巻?」
「そう、恵方巻…」

ビニールで包装された意外と普通な物…多少市販されているのより太く見えるがその他特徴がない本当に平凡な物である。軽く拍子抜けだった。

「この恵方巻渡す為だけにわざわざ来たっていうのか…?」
「まあ…そんなとこ」

何となく嬉しかった。



『因みに』と赤木が言葉を続けるまでは。

「この恵方巻な…」

ニヤリと笑んだ赤木。ああ、これは絶対何かある。彼が何かを企んでいる顔だ。

「俺のMAX時の(ピー)と同じ太さなんだぜ?」
「………は?」

コイツ今何て、いやそんな事はもうどうでもいい問題は何故赤木が恵方巻の包装を剥がしているかだ。

「と、いう訳で…



有り難く頂いとけよ」

予想通りであり、一瞬の事だった。

「むぐっ…!」

恵方巻が平山の口に押し込まれたのは。それなりの質量があるそれが咥内にあるだけでかなり呼吸がキツくなる。
口の中に広がる酢飯と具の味は、美味しいと言ってしまえば美味しいのだが、状況が状況の所為で味わう事が出来ない。
取り敢えず目の前でニヤついている原因を殴り飛ばしたい。

「いいか、恵方巻は恋人を見つめながら一息で噛まずに飲み込むんだ…」

明からさまに窒息死しそうな赤木の提案に恵方巻を吐き出した平山は『ふざけるな』と怒鳴る。だが、赤木はまだ諦めがつかないようで不服そうに眉を寄せた。
眉寄せたいのはこっちだってんだ…全く。

「じゃあ、先端舐めてくれるだけで「無理」
「…ケチな奴だな」

即答された赤木は唇を尖らせるが、平山が彼の願望を聞く訳も無く…。『黙れ変態!』と恵方巻を投げ付けられてしまう結果となった。



この後、平山が赤木の恵方巻(下半身的な意味で)をくわえ込む事になったのは言うまでもない。



‥…―了


───
何この下んないネタwwww
節分といえばやっぱり恵方巻ですね、はい。くわえさせたくて仕方がありませんでした(変態)
涙浮かべて涎垂らしながら恵方巻くわえさせられてるダメギがいたら私は激しく興奮します(自重
拍手掲載 2010.2.4

2010.2.17

 

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あきゅろす。
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