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ダメ男にチョコを。2
 

「あ、え…えっと…、その…」

馬鹿犬が言葉濁しやがるから…何つーか更に傷付く。何なんだよ、さっさと言えよっ…!
短時間に沢山の不安が募って胸を握り潰されそうな程に切なくなる…睨みつけた相手は視線を反らしながら俺に本意を告げた。

「ありがと…な?」
「え?」

今何て…?
たった一言の御礼なのに。彼の言葉だと言うだけでとてつもなく顔が火照る。

「き、気にすんなよ。俺はバレンタインデーに一個もチョコレートを貰えなかったのであろう開司君へチョコを恵んでやっただけなんだから」

明から様に顔が赤い一条に思わず笑ってしまえば目の前の彼は『笑うな!』と怒鳴って肩を叩く。
それが堪らなく愛おしかった。ばつが悪そうにそっぽを向いている彼へもう一度『有難う』と礼をいう。

それに答えが返る事はなく、実質二人きりの廊下は甘酸っぱい雰囲気を漂わせる柔らかな空間へと変化していったのだった。



‥…―了


───
あとがき

一条はお菓子作り…というか料理が上手いイメージがあります。何といいますか三ツ星レストラン並の料理作りそう←
あ、開司も簡単なのなら作れますよ。炒飯とか野菜炒めとか…!(元祖手抜き料理)

まあ、何はともあれハッピーバレンタインですね。皆様はチョコ貰えましたか?私は友人達から沢山貰えて正直体重増えました何かもう無理ですorz(豚野郎め
拍手掲載 2010.2.17

2010.4.1

 

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あきゅろす。
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