amazing 「happy*wedding」様の企画に参加させて頂きました。 同級生銀土、20歳代設定です。 『amazing』 とある日にちの昼下がり。 土方は、坂田が住む古ぼけたアパートで食器を洗浄していた。 土方は一人暮らしの坂田の家に、時々こうして泊まりにきている。 いつもは坂田自身が食器を洗浄しているのだが、この日は今の時間にやらなきゃ間に合わないからと、坂田は私用を優先して、土方に食器洗浄を頼んだ。 当の頼まれた土方は、いつも食事を用意してもらっているから、たまにはいいかと断らず黙々と食器洗浄をしていた。 しかし土方は普段、家事をあまりしない人間だ。 食器洗剤の泡をモクモクとシンク内で成長させ、すすぎに時間がかかっていた。 「わ」 「んだよ」 「いやいや。泡があまりにも凄くて」 食器洗浄に奮闘していた土方の背後に、坂田が抱き着いてきた。 元々スキンシップが激しい坂田は、こうして土方にべったりとくっついているのも日常茶飯事で。 土方は特に驚きもせず、ふわふわの天然パーマにくすぐったいと身じろいだ。 「オイ。用は済んだのか」 「ん?ん〜〜」 「ってコラ!ヒトがせっかく慣れねぇ食器洗いしてるっつーのに!ドコ触ってやがる」 「んだよ〜。ケツ触ったくらいでケチケチすんなって」 しかし、坂田のスキンシップは時に変態チックなものであった。 隙があろうものならば、尻や太股、そしてムラムラとしたら股間や乳首など、変態じゃおさまらないほど過激さを増していく。 坂田いわく、同意を得た自分流の求愛行動らしい。 もっとも、土方は迷惑以外の何にでもないと即答するが、ハタから見れば満更でもないように見える。 土方は、顔や雰囲気に出やすいタイプなのだ。 二人とも好きあっているし、付き合っているので当然といえば当然…かもしれない。 そんなこんなで土方の尻を存分に撫で回した坂田は、おもむろに自身のズボンのポケットに手を突っ込み、何かを握りしめてポケットから手を出した。 そして坂田は、食器をすすいでいる泡だらけの土方の手を握り、食器ごと泡だらけのシンクに自身の手ごと突っ込んだ。 「なっ!?」 せっかく食器をすすいでいたのに、また一からすすがなくてはならないと、坂田に抗議しようとした土方だが、坂田の手の動きにぴたりと止まった。 「…」 坂田はシンクから手を離し、土方は恐る恐る泡だらけの左手を流水に流した。 坂田は、左手を見て止まった土方を腕を土方の前で組んで抱きしめた。 「…っ、」 「結婚しよう、土方」 「…、お、前」 「男同士だし、表立って祝うことは出来ないけどさ。…せめて、こういう形でお前と繋がっていたいんだ」 「…くせぇんだよ」 「はは、まぁ俺も正直こっぱずかしいよ。…土方は?」 「…」 「ん?」 「…イエスに決まってるだろう」 「…うん」 坂田は、土方の答えによりいっそう抱きしめる力を強めた。 END. |