殴りたくなるほど鈍感
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「〜で、こうなる。じゃあ、次の問題を…委員長」

「はい」

カッカッカッカッ

「正解。流石だな」

「ありがとうございます」

俺はこのクラスで学級委員長をしている。生徒も先生も委員長と呼ぶから今じゃ愛称になってしまった。


「いいんちょ。お疲れ〜」

「今は授業中だ。話掛けて来る前に集中しろ」

「は〜い」


俺が席に座ると隣の席の矢吹が話しかけてきた。矢吹は少々素行が悪い。制服は着崩して原型を留めていなかったり、ピアスは見ているこちらが痛くなりそうな程付けている。
その他、授業中は机にふさって寝るのだ。現に今俺が"集中しろ"と言い、矢吹は返事をしたくせに寝ているのだ。


「じゃあ今日はここまでー。いいか、今日やったところはテストに出すからなー」

「「「「えー」」」」

「文句は受け付けませーン」

そんなやり取りをクラスのみんなとした後、先生は号令を待たずにチャイムと同時に教室を出て行った。ふと、隣の席を見ると矢吹はまだ寝ていた。


「はぁ。…おい、起きろ」

ゴンッ

「いったぁ〜!!!!いいんちょ、何も辞書で叩き起こさなくてもいいじゃん!!」

「軽いだろ。角だけど」

「いやいやいや、いいんちょ分かってる?角って軽くても痛いんだよ?それに叩いたってより殴ったでしょ!?」

「殴ってない。叩いたんだ」

「そんな堂々と否定しないで!何か俺が間違ってるみたい!俺、いいんちょから優しさを感じられないんだけど?」

「何言ってんだ。優しさも愛もたっぷりだろう」

「どこが!?俺、何かした〜?」

「さぁな」


俺は矢吹を叩き起こした辞書を片付けながら去年の事を思い出した。

去年のクラスで俺は学級委員になっておらず、委員長とは言われてなかった。その時に矢吹に告白した。けれど当時前髪で顔が隠れていた僕を見て矢吹は「キモイ」と言って汚い物でも見る様な眼で俺を見た。それが悔しくて、矢吹を見返してやろうと格好を変えたし勉強も生活態度も自分でもビックリするくらい変えた。今年矢吹と同じクラスで委員長になり、あの時の言葉を取り消してもらおうと声を掛けると俺の告白は忘れていた。

それでもめげずに再度告白したけど分かってもらえず、冗談として受け流された。


「矢吹ー。」

「なぁに?いいんちょ〜」

ゴンッ

「いった!!いきなり何すんの!?」

「何もない。天誅でもくらったんじゃないのか?」


俺はつい、衝動的に矢吹を殴っていた。まぁ、何でもない顔をして言ってのければ矢吹は一瞬言葉につまる。


「いいんちょって俺の事嫌いでしょ?」

「いや、好きだよ」

「うそだ」

ゴンッ

「いっ!!!!ほら、やっぱり嫌いなんだ!!」

「はいはい。ちゃんと好きだから、そう泣くなよ」

「泣いてないしっ」




俺は笑ってこの関係もいいな。と思いながら矢吹の頭を撫でた。


fin.

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また参加させていただきました!!
ありがとうございますm(_ _)m



何だか自分で読んでみても、書き直してもスッキリしませんが…


また参加したいな、と目論んでおりますww
こんな駄文ばかり書く阿呆ですがよろしくお願いします(^^)/


*master*あいす
*HP*http://lyze.jp/angounayarou/

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あきゅろす。
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